長編をようやく最後まで書き終わり、このところ推敲ばかりしていたので、1ヶ月ほど執筆と読書漬けの毎日だった。
(ブログサボっていてスミマセン。)
その反動なのか、ファッションブームが目下到来中である。
おしゃれしたい!センスのある服が着たい!髪型変えたい!イイ感じの暮らしがしたい!
漠然とした憧れというのか見栄というのか、社会的な自分が全面に押し出されて、あれこれと欲しくなる。普段はそんなに物欲はないほうなのだが、経験上、そういう時期がどうやら周期的に訪れるらしいのだ。
この社会欲発散時期というのは金銭的にはちょっと厄介で、いつもは文庫本を古本屋の100円コーナーから散々悩んで厳選して買うくせに、新刊書店でファッション雑誌やら啓発本やらをポンポン買ってしまう。
よくいえば、インプットの時期、様々なモチベーションが上がってくる時期なのである。
実際のところ、ファッション雑誌は結構おもしろい。
VOGUEやELLEなんかは、特にアーティスティックでわくわくする。
そもそもランウェイに登場する服はモードなものが多く、「今年の春のモテ服はコレ!」みたいな媚もないから、純粋に楽しい。メイクやヘアスタイルやショーの演出など、表現方法にも凝っていて、鑑賞対象としてとても興味深い。
アートとデザインは根本的に全く違うものとはいえ、ハイレベルなファッションデザインは、限りなくアートの域に近い気がするのだ。
ファッションというのはあくまで商業的なもので、もともとアートというよりは「デザイン」の領域。
それを文字や言語の分野に置き換えるなら、たぶんコピーライティングとかフォントデザインとか、そういう類のものだ。
でも、その境をゆるやかに越えられたらどうなるだろう?
そう思ったら、文学×ファッションという異色のコラボがふと頭に浮かんだ。
どちらかというと精神的で、芸術の領域に近い文学と、社会に開けていて、商業的なデザインの領域にあるファッション。
ジャンルだけでなく、もうひとひねり、アートとデザインの垣根も越えられたらもっとおもしろいんじゃないだろうか。
そもそも最近は、「コーヒー×本」とか「ランニング×スイーツ」とか、結構思いがけないコラボ企画も流行っている。
意外な共通点があったり、新しい概念が生まれたり、可能性が広がる楽しさがコラボレーションの魅力だ。
では、内向的で制約の多い文学はどこまで「コラボ」できるか。
どこまで外に向かっていけるか。
内と外のバランスはどこで線をひくべきか。
短絡的に「ファッションとしての文学」などとしてしまうと、「純文学読んでるオレ」感満載の、意味合いの全然違う方向に迷走してしまいそうなので、そういうのじゃなくて、なんかもっとこう、何かハッと驚くような親和性がないものだろうか。
ううむ。
コンセプトは浮かんでも、具体化しようとすると難しいものらしい。
・・・みたいな難しい話は置いといて。
だって単純にさ、ハイセンスでお洒落な純文学作家さんとか、とっても格好良いと思いませんか。
作家って、往々にして、地味で根暗でインドアなイメージなんだもの。
***
ちなみにELLE JAPON3月号は、アート特集もあっておもしろかったので、アート好き・ファッション好きな女子はぜひ(^^)
ELLE JAPON (エル・ジャポン) 2017年 03月号
- 作者: ハースト婦人画報社
- 出版社/メーカー: ハースト婦人画報社
- 発売日: 2017/01/28
- メディア: 雑誌
- この商品を含むブログを見る